7月9日、全15回の講義が終了しました。
現役学生には何らかの統計数字を基に、解説と自論を述べるスピーチが義務付けられていました。
聴講生はどちらでもよかったのですが、参考統計までは拾い出していましたが結局論文とスピーチには参加しませ3んでした。
最後に、教授が聴講生の方の感想・意見も聞きたかったとのお話が有ったので、私自身としても聴き置くだけではいけないと本日一文を認めた。
それが以下の文面です。
『2014年 春期「中国経済論」の講義終了を受けて 2014・7・10 YG14104 加藤 大喜
・講義を通じて学んだこと・感じたこと
1、 普段視聴しているNHK,大手メディアからの情報は偏っていると感じた。
2、 中国で長年生活し、様々な体験をし、研究して来られた教授の情報は大変興味深く新鮮でありました。
特に、朱鎔基が100個の棺桶を用意して取り組んだ、1990年代半ばの「三角債」と「国営企業」の改革。
国営企業の民営化の過程において、その背景で企業内「歸休者」=「下崗 」=ポストから降りる状況下において進められた「最低保証制度の背景」、「都市最低生活者保証制度の導入背景」と「制度の内容」はその導入の背景と実態はほとんど知らなかったことです。
また、この時期において「法輪功」の存在がマスメディアを賑わしたが、欧米からの意図した煽動があったのではないかと私自身が推測しました。
3、中国の失われた10年=文化革命後の1978年からのトウ小平による「改革開放政策により」中国は2012年世界NO2のGNP大国となったことに、自信と今後の期待の大きさをもって語る講義内容にいささか楽観的すぎるのではないかとも感じもしたが・・・。(これは私自身のやっかみか?)
4、 話は前後してしまったが、1978年以降の「改革開放政策」は大きな成果を生み、前述したように、都市と農村、あるいは戸籍問題からくる都市住民においても出稼ぎ農民工と都市戸籍者の格差問題は避けて通れない課題を今も提起している。
5、 学生がスピ^チで発表していた北京、上海を中心とした「アリ族」は今後若者の動向としてどのような影響をもたらしてゆくのだろうか。
6、 私は1970年に初めて「広州交易会」に参加し、その後、1986年から実質的な中国の窓口でもあった「香港」で1991年までの5年間滞在し、小売業の創業とその後の経営に参画していました。
7、 「深セン」「ジュハイ」は香港を離れてのゴルフを楽しむ場所でした。
それ以外にも度々中国は訪れており、急速に変貌する中国に驚きを持って眺めていました。
8、 所詮、「北京オリンピック」まで、あるいは「上海万博」までとも言われていた中国が「米国の衰退傾向」と共に、「人民元」が国際化への道をと言われるところまで来ました。
9、 さて、今後の中国はどのようになるのでしょうか、課題は次々と生まれてくるものです。
が、少々力ずくの政策遂行のようにも感じますが、今のところこのまま上昇・推進続けるかどうかは半々と考えます。現在の最大の課題はなんでしょうか?
汚職撲滅等による国民の不満を抑えることでしょうか。
シャドウ・バンキング等による膨らみすぎた金融問題、あるいは不動産価額の下落によるバブル崩壊でしょうか?
10、中国は国内的には暴力的とも思える意思決定をしますが、13億の民を抱える多民族国家としては致し方ないところかとも感じもないわけでもないですが・・
11、が、不十分とは言え最低生活保証制度が導入され、大半の国民は一定の生活の安堵感は持っていることでしょうが、人間の向上心、物的豊かさを求める思い・行動は今後も続くことでしょ
12、500年続いたMORE & MOREの物的豊かさ(金銭的な満足)を追い求めた欧米の思想、価値観は行き詰まりを見せているというのが私の見方・考え方です。
13、新たな思想、価値観のもと新秩序の構築が求められていると考えますが、成長著しい中国自体もこれまでの欧米の制度、システムの受けて築き上げられています。
(社会主義市場経済、混合経済とは言え基本は変わっていないと思います・MORE &MOREです)
14、エネルギー問題、環境問題、貧富の格差問題、多民族国家の課題、一人っ子政策がここまで来て急速な高齢者問題を抱え目前の課題して俎上に上がってきました。
15、近隣諸国との融和課題、太平洋に向かう拡大戦略は、どのように優先政策が選択され・実施されてゆくのか興味は付きません。
・学生のスピーチを拝聴して、聴講生10年目の私が感じたこと。
以前の学生より真面目に勉強している数が増えた。が、良い意味でのオオチャクな学生が見られない。
開校時の方が世界に飛び出す勢いの学生の姿があった。(今は日本全体が、内向き縮み思考となったか?)
また、1・2年回生との共学が多かったが、3回生ともなるとなかなか自分の意見も持っているのだとも感じました。
聞き取り辛く内容を把握することが困難な発表が多かったことが惜しまれます。
就職面談において一番重要視される態度、表現力です。
帰りのエスカレーターの中で、『もっと、自信を持って堂々と発言しないと、もったいないよ』と声をかけておきました。
2014年春期の講義に感謝します。 ありがとうございました。
感謝を込めて、一気に書いたものを、見直しもせずメール
することをお許し下さい。」
|