”アフリカン・ミュージック”「単調・素朴、力強く・心に響く」
これからの世界はどうなるのか。 どのようにしなければならないのか。自分に問いかけても答えは返ってこない。
今春放送大学の履修生と中部大学の聴講生となり、8教科の世界各地域の歴史・文化・社会の勉強を始めた。 教科書を読む、講義を聴くだけの座学だけでなく、愛・地球博の開催年でもあり、全期間券を購入して既に十数回会場に足を運んだ。
アフリカは遠くにあって、大きく、民族紛争・疫病・飢餓に満ちた暗黒の大陸とのイメージが私の中に定着していた。 偶然にも3回グループ・コモン4(アフリカ)の野外ステージのショウを見学する事になった。 単調に繰り返される旋律であるが力強く・湧き上がるようなリズムに乗って躍動感あふれる音楽と踊りに見とれた。
「人類のゆりかご」といわれるアフリカ、私の中に流れているDNAを目覚ましたのであろうか。 プロダンサーの舞台は見せるためのショウというよりは彼ら自身が互いに声掛け合い、足踏み鳴らし、激しく身体を揺さぶっているうちにますます熱が入り、周りの観客のことなど眼中に無いがごとく、魂を揺さぶる時空となった。
その踊る姿を見ながら、“力で押さえつけた政治は必ず短期間の内に行き詰まる”というフレーズが横切った。 これからもグローバル化は進展する事だろう、が同時に各民族・地域の歴史・文化・社会に根付いた単位がよりクローズアップされてゆくのだろうと思った。単調で素朴、力強い旋律とリズムは私の中に定着していたアフリカのイメージを静かに氷解させてゆくのを感じた。
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