豊根村の小学生の頃は、旧暦での節句を祝ったので6月5日であった。
貰い湯であったが確か湯には菖蒲が浮かんでいたような記憶がある。 お湯に入っていただけでなく、菖蒲を屋根の上に投げ上げたことも思い出にある。 早く大きく成長するようにとの願いをこめてのものだった。
中学生になって豊橋に出てきた時は、銭湯であったが、これまた一番風呂に行くとタップリと菖蒲が浮いていて、プーンとあの良い香りがして好きであった。

今晩入った湯の菖蒲には殆ど香りがなかった。 何時もの散歩道の田んぼの一角に毎年菖蒲が茂るが、まだ今年は芽を出したばかりだ。
今夜の菖蒲は促成栽培によるもので、沈静効果のありそうなあの香りはなかった。
菖蒲の根元に結わえ付けられた蓬は我が家に庭からのものである。
こんな風習を知っている方は、どれほどになってしまったのだろうか。
そういえば、大空高く舞う鯉幟も見かけなくなった。 我が家には長さ12〜3Cmの鯉幟(のぼりといえるかな?)が、ジャスミンの巻き上げられた蔓に結わえ付けられていた。

5月5日 朝 撮影
明日も晴天が続くようである。 元気な子どもたちの声が植物園で聞けるだろう。
そして、一夜明けた5月5日、「ジャスミンの蔓に登った鯉幟」です。 |