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NO.30                                               平成16年6月25日

【女性主役の風俗漫画家 自由と健康なエロス
        杉浦 幸雄さん 死去  92歳

 『古き良き時代のダンデイーを身につけた漫画家。 漫画を描けば、色っぽい女性の風俗画で人気だったが、自身は、そのおしゃれで粋な人柄で会う人を魅了した。
 権威や組織に縛られない自由と健康なエロスが持ち味。
 「戦時中とくらべて、今はいい時代。 自由を求める精神が笑いを生む。 マンガが自由と平和をまもる」とマンガ本来の風刺精神をこよなく愛する人でもあった。』

 〜特別にファンということも無かったが、「アトミックのおぼん」の漫画を見ては結構健康的な興奮を覚えていた。
 目元パッチリ、胸元ボイン着物姿のおぼん姉さんに見とれたものである。
 こんな人がこの世にいるのだろうかと思ったこともあるが、漫画の題材になるような方が東京・銀座には大勢いたのであろう。
 東京・銀座どころか、パリ・モンパルナスで文化人が集まったレストラン「キーポール」に入ってゆくとギャルソン(接客係)が急いで飛んできた。という。
 要は"顔なのである" 健啖家で、チップもタップリ渡す、紳士だったという。
88年30年通いつめた銀座のバーのママと77歳で再婚、話題にもなった。

年金のことが連日話題に上る。 先行き不安と信頼感を失った年金。
年金を頼りにする気持ちも、立場も、状況も分かるが、ここはひとつ春風駘蕩を気取って、アトミック姉さんとデイトをしてみたいものである。
背筋をのばして、あたりを気にせず・・・腕組んで・・・
NO.29                                               平成16年6月25日

【くらしの作文
 頑張らない育児  橋本 慶子
          (岐阜県羽島郡=主婦26歳)】

『昨年12月に長女を出産した。 仕事に忙しい夫に迷惑をかけないように、授乳、おむつ交換はじめ帰宅の遅い日は娘を風呂にいれて寝かせるなど、手探りで頑張った。
 ある日、夫に「おまえはいいな、働かないでずっと家にいて、好きなことをして」と、言われ、正直ショックを受けた。
 それからは夫が遅く帰ってきても娘の入浴を任せている。
 私の育児緊張もほどけ、社会からの疎外感も薄らいだ。 頑張らないことが、こんなに大切なことと感じたのははじめてである。
 娘も夫も自分も、頑張らないで大切にしよう。』

 〜かって、会社勤めしていたとき、朝礼の最後に「それでは今日も一日頑張りましょう」といって締めくくる朝礼に違和感を覚えて、「DO THE BEST」と言ったらどうかと提案して、実行したことがあった。
 この唱和はなかなか定着しなかった。 英語ということもあろうが、素直で真面目、保守的で体育系の体質を持った会社であったことにもよったのだろう。
 その後は又もとの唱和に戻ったことだろうと想像している。

 汗水たらして身体を使うことに抵抗感をもつ、嫌うという風潮が続いている。
 「頑張りましょう」と言った時の"頑張りましょう"は口先ばかりで、自分に言い聞かせているのでなく、「お前さん頑張って」と言っているように思える。
 掲載した橋本さんのように、まず自ら頑張った上で、あるきっかけで目覚める・気づく、そして変化させてみる。
 遮二無二事を進めるのではなく、ゆとりを持った頑張りが求められているといえる。

 小泉さん国民に語り・問う前に友人ブッシュさんに約束してしまった。
 国連軍への参加問題。 「やります、頑張ります」と言ったことがどんな結果をもたらすと考えているのだろうか。
 今のところ頑張り方を間違えていると気づくことはなさそうである。
 であるならば、気づかせるのが国民の審判である。
 今は高度成長・昭和の御世ではない、「おれについて来い」では通じない。
 自らの意思による、発露でないと頑張り続けられないのである。
NO.28                                               平成16年6月24日

【3月26日 日経新聞より
 「国の借金」670兆円 昨年末 
           税収伸びず 過去最高】
 【4月23日 日経新聞より
    特殊法人 債務474兆円 
          国の借金1200兆円超 】

〜日経新聞の社長が変わって、少しはほんとのことを書き出した。
 それでも、大本営発表の内容ばかりではないか。
 6月16日に1・875まで長期金利が上昇した。 そして福井日銀総裁が記者会見で長期金利の急上昇をけん制した。
 国が抱える借金に対しての不安である。 公的債務は1000兆円を超えている。
 金利上昇すれば利払いも上昇する。 このままではインフレは避けられない。
 金持ちのお金は海外に、年金は崩壊、問題先送りの金融システムは再び揺れて、崩壊。
 預金封鎖へのシナリオとなる。(預金封鎖が出来るほどの政府でないとの声もあり。)

 中国の加熱経済は貸し出しの引き締めにより、世界からの原材料の輸入に歯止めがかかり、落ち着きをしめしてきたが、今度は逆にその中国の膨張経済(アメリカの消費の拡大も含めて)に乗って輸出を伸してきた日本経済に影響がでそうである。
 資本主義の本質は“ねずみ講”であり、誰かが最後にババを引くことになる。
 詐欺師の横行するこの市場原理の社会の行き詰まりの時が刻々と近づいてきたようだ。

 後2〜3年、早ければこの1年で其の時と思う。
 オオカミ爺の言い草が外れることが幸せなのか? 
 浮かれてもいないだろうが、「まさか、そんなことが起こるなんて」と言っていられるのが幸せな国の今日この頃のようである。
 今日から始まった第21回参院選、当面の争点は年金制度、自衛隊のイラク派遣と多国籍軍への参加の是非、そして憲法改正であるといわれているが、実は国の存亡をかけた変革の是非を問うていると考える。
 
 花曇のお天気、隣家のおじさんが屋上で麦わら帽子に、大きな眼鏡(目が悪いと聞いている)、盆栽の松の手入れを一心にしている。
 ピンセットで1本、1本と松の葉を剪定している。
 日本国という松はピンセットでの剪定対応はタイムオーバー、ぶっ潰すことも出来ずに、幹は空洞化しているのだろう。 何が残っているのか。 残せるのか。
 1・29の数値も、1000兆円の数値も私達が作ってきた数値。(隠していた奴もいたが・・) ここからスタートである。

<ここまで書いて、この原稿を整理し、掲載してくださる方は20代〜30代前半の若い奥さん達であることを思い出した。 もし読まれているとしたならば、どんな気持ちで読んでおられるのだろうかと、気になった>
NO.27                                               平成16年6月22日

【自・民が接近きん差 
  参議院選挙投票全国調査 
            3大争点 自民に逆風】
 【『いろいろ』発言
         首相「率直。あれでよかった。」】

『小泉首相は、自ら厚生年金保険料肩代わり問題をめぐり「人生いろいろ、会社もいろいろ、社員もいろいろだ」と述べた発言を撤回しないと強調した。
 (勤務実態のないまま不動産会社の社員として厚生年金に加入し、保険料を肩代わりしてもらっていた。)』

 〜 現状の日本の実態はどうなっているかの正しい認識をしているのか?(アメリカべったりの判断の影で、世界が新秩序に向かっている動きをどれほど感知しているのか)
 国民に本当のこと(情報)を伝えているのか? 伝える気があるのか?
どんな国にしたいのか? そのための憲法、安保、外交、軍事、社会福祉、年金、教育等の基本的な考え方は?

 向かう岸を示さないまま、問題先延ばしで、言いつくろってその場をすごす。
 今回の参院選は・年金・イラク派遣・憲法問題が3大テーマであるという。
 そのうちの年金問題ひとつとっても現状がどうなっているかをサッパリ公開しない。
それどころか次から次へと出てくる不祥事を覆い隠すことと、降りかかる不正と不信を振り切るのに精一杯の政治家達。(小泉政権)  
向かう岸など指し示せるわけが無い。 まずは実態を・現状を素直に公開すれば道が開けるのに・・・
 今日までの悪事・無責任さが表立つのが怖いだけなのだ。 政治家も、高級官僚も。(何が自民党をぶっ潰すことが出来るものか。そのポーズにだまされた3年猶予)
 
国民大衆はこの10数年間の間に、自己責任を思い知らされた。
国も、会社も頼りにならないことを・・・
会社からは倒産、リストラ、減給で否応なしに思い知らされた。
そして、いろいろな道を歩き始めさせられた。<・・歩きはじめた> (自殺者も含めて)
国は(国とは?)まだ騙している、いやそればかり更に手の込んだ国民だましを企み、実施しようとしている。(国債購入、年金、郵便貯金・簡保、新円発行と預金封鎖等)
さすがに、怪しいと感じ、知る人々は増えた。

其の時、一国の最高権力者が自分の過去、負の部分を「人生いろいろ、会社もいろいろ、社員もいろいろ」と思い上がり、強弁、やり過ごす態度はどうにも許せない。
「自民党をぶっ潰す。」と言い放ち閉塞感、行き詰まり感の時代・風潮の中、喝采を浴びて登場した小泉首相。 
その波に乗っての思い上がり態度、姿勢、発言の延長線にあるのが今回の「色々発言」である。
いろいろな批判言いたければ言えばよい、俺も色々言いたいことがあると言っているのと同じではないか。
これだけ立場も忘れ、無責任な発言をするリーダーを許している我々もいい加減である。

といって、民主党が頼りになる党に脱皮したとは思えない。  共産党、民社党に何らかの期待はできない。 平和と福祉、公正の公明党は与党ボケ、筋が通らなくなった。 
ここはひとまず、この国の将来のためにずるずると問題を引き延ばしている既成政党、特に自民党を引きずり降ろすことである。
ガラガラポンとパイをかき混ぜて出直しである。 新規まき直しである。

其の時には一時的に混乱が起こるかもしれない。(いや、なにも起こりはしない。既得権益者の抵抗を受けながらも、事は整然と進められるのではないか。)  
重要なことは、天の意思の裁定が下りる前に、私達の意志で道筋をつけたいものである。
そのことの方が重大なことである。
たった1票とは言はずに、責任を果たそう。 
意思ある無投票もありとしながら・・・・ 
NO.26                                               平成16年6月21日

6月18日 夕刊より
【露の世ながら さりながら 参議院選挙を前に
      年金  “官僚パラダイス”の資金に 】

選挙前、何か感じ、考え、書かねばと思うのであるが、馬鹿馬鹿しくなって一向にその気にならない。 こんな気分の方が多いのではないでしょうか。
 といって、サイレント大衆になっては駄目だと、やっと積んであった新聞記事の中からこの一文を拾い上げました。
 本文よりも「露の世ながら さりながら」に目がとまったのです。
 『江戸の俳人小林一茶の句集“おらが春”所収の「露の世は 露の世ながら さりながら」から採りました。 句に意味は「この世は露のようにはかないものだと知っていたが、わが子がこんなにもあっけなく死んでしまったとは。 なんというこの世のはかなさであることか」。 現代の今も「はかなさ」は漂っています。 だからこそ政治に期待をこめました。』

 そして本文です。
 『“年金利権”の存在。 国民が預けた年金掛け金の一部を途中で「中抜き」し、つかみ金として年金利権を育んできた。 その額は過去43年間で6兆7775億にのぼる。
 年金官僚たちは年金制度に組みこんだ年金利権によって、自分達の老後のパラダイスを築きあげてきた。』

 〜「球体論」から見れば、それぞれの立場で言い分があり、事情があると懐深く受け入れることをモットーとしているが、「やはり官僚は、お役所はと腹立たしくなる。」
 「はかなさ」を通り越して「むなしさ」を感じる。
 「はかなさ」とはしっかりしていなく頼りにならない。 ちょっとしたこと。かりそめ。
 「むなしい」とは中に物がない。 からである。内容がない。 事実がない。
   そして<はかない>ともあり、無益、ムダである。とも・・・・

 いや、そんな心持・姿勢であるからダメだと言い聞かし、台風6号が運んできたパワー・道樹山を吹き抜ける横殴りの雨・風を眺めている。
 夏台風と同様に、参議院選挙でもヒト暴れしないものか。 
 これなら私達の一票で出来る。
NO.25                                               平成16年6月19日

【店じまいサヨナラセール
       早い者勝ち、売れ切れごめん!!】

 これは“新聞を読んで、眺めて、切り抜いて”からのタイトルではありません。
 本日の折込広告からのものです。
 今月に入り「完全閉店セール」のチラシを4枚も目にしました。
 紳士服店、ホームセンター、大型園芸店、そして本日のアウトレット店のものです。
 かっても閉店売り出しのチラシ広告は見かけましたが、その多くは改装のため、増築のため、建替えのためというように積極的な対応の閉店セールであったように記憶しています。

 バブル崩壊から14年目というよりは1987〜8年の金融危機後、最後の整理のときがやってきたのではないでしょうか。
 その間に次の時代に参加できる体制を整えたところ、あるいは新時代、新しい流れの中で評価される存在となって活動に入ったところがハッキリとしてきた反面、旧来の体制からの脱皮が出来ぬまま、時が流れてしまった組織・人々がいます。

 こんな時こそ役に立つべき銀行が自分自身の存亡危機に浸っているのですから、おはなしになりません。
 政治家も、官僚も自分の身の安全、保身ばかりです。
 嘆いたり、愚痴を言っていても始まりません。 この現実を直視して、楽観主義で、自分の好きなこと、納得できることを実行することと考えています。

 昨日、知人宅でイッパイ飲みながら、「昭和20年8月15日がやってくる」と発言しましたら、そこの奥様が「出来ることなら生きている間には来ないでほしい」といわれました。
 本当は私も怖いのですが、「其の時、どんな姿勢で、発言し、行動するかを見てみたい」とお酒の勢いも借りて発言してしまいました。
 その帰り道(歩きです)の2kmは月明かりも、星も見えませんでした。
かすかに洩れてくるマンションの明かりが作る影薄い影法師を踏んで帰りました。
心静かな時間でした。
NO.24                                               平成16年6月18日

怖い話を直視し、新規巻きなおしに向かう

 『普段から怖い話を聞いて頭のトレーニングをしておくと、怖いことが起きても腹が据わって冷静な対処ができる。
 反対に普段から怖い話を避けてみかけの安心を求めていると、怖いことが起きるとパニックを起こして混乱を加速させる。』

 〜オオカミ少年ならず、オオカミ小父さんと言われて久しい。 このところ発言は控えているつもりであるが、相変わらず怖い話は勉強している。
 怖い話とは中国では気温上昇のために昨年より10日も早く電力消費がピークになった。
 ガソリン価格が上昇している中、食料もエネルギーも危機ではないか。
 中国14億の民、インド10億の人口が20世紀の科学技術で先進国をめざしたなら・・
 
 昨年まで7〜8%、いや10%とも言われていた中国経済は過熱状態で金融引き締めによって経済のスローダウンの状況である。
 その中国に資源を輸出していた、南米、ブラジル、アルゼンチン、オーストラリア、ニュウジーランドが怪しい状況である。
 最大の石油輸出国のサウジアラビアは国民の半数がオサマ・ビンラデインを支持しているという。
 国内では相変わらずに自殺者が3万2千人を超えて過去最高である。
 枚挙に暇がない。

 こんなことがあまりのも長く、色々現象化すると慣れっこになってしまって、怖い話でもなくなりそうになってくる。
 そんな時にドカンとやってくるのが世の常のようであるが・・・・
 といって、怖い話を仕入れているだけでは事はすまない。
 新規巻き直しの心がまえをしなくてはならない。

『新規巻き直し(ニューデイール)を率いるリーダーシップの特徴は3点。
@ 現実を直視する。
A 楽観主義であること
B 揺るぎ無い価値観の上に方向性を示すこと
@ とAはわかります、Bが問題です。
ニューデイールに禁物な事はあまり具体的な計画や企画を示さないこと。細かい施策はみんなが自由に考えることで、リーダーが細かい設計図を描いてはいけない。
ひとつの言葉や流れを聞いて、人々が自分なりに具体論を考えて行動できるような施策こそ本物の政策であると。』

では、その視点から今の日本の政治を見ると如何なものでしょうか?
中には立ち上がる気力を失った人々もいますが、それでも何とかとしようと頑張っています。
一方、年金問題に対する政治家への不信は増し、社会保険庁の実態、多国籍軍への参加に対する国会の審議の実態等、国民はアホラシイ実態をこれでもか、これでもかと見せ付けられている状態です。
 いやが上にも現実を直視させられているという段階なのでしょうか。
 この参議院選挙では如何な判定を下すのでしょうか。
あきれ果て、あきらめて棄権するのでしょうか?
 楽観的に事に対処する心構えの訓練中なのでしょうか。
 次の時代の準備期間はもう十分と思うのですが、天はまだまだと判断しているのでしょうか。
 今夜あたりから梅雨空に戻るようです。
NO.23                                               平成16年6月17日

<昭和史>  半藤一利  平凡社より

第3章 「満州国は日本を“栄光ある孤立”に導いた。」より
 『(前略) 昭和6年、7年、8年くらいに日本人の生活に軍国体制がすっかり根付いてきて、軍歌が盛んに歌われ、子供達の間では「戦争ごっこ」がやたらに流行りだした。
 そういえば私も、物心ついたころには毎日やっていました。
 それから水雷艦長といって、帽子のツバを前にすると艦長で、後ろにすると水雷艇で、横にすると駆逐艦という遊びをずいぶんやりましたから、確かにそういう風潮だったんですね。』

 〜数年前より、この遊びのことを時おり思い出そうとしていたが、なんという名前の遊びかは思い出せないでいた。
 多分現在60歳以上の人でないと知らない遊びでしょう。 という私も小学の低・中学年、昭和20年代半ばの頃の遊びであったと思います。
 艦長はツバを前にします、その艦長はツバを後ろにしている水雷艇に負け、ツバが後ろの水雷艇はツバが横の駆逐艦に弱く、ツバが横の駆逐艦はツバが前の艦長に負けるというルールであったと記憶します。
 それゆえに、3人一組となって同じく3人一組の相手と競い合うというゲームです。
 強い相手に触れられたら負けで、捕虜になるというものでした。

 当時は野球のグローブはおろか、バットも球もありませんでしたので、ツバのついた帽子(確かツバが紙製の学生帽子であったと思う)があれば出来る、手軽な遊びであった。
 日の長くなった今頃は腹が減るのも忘れて遊んでいたように記憶する。
 家に帰ったといっても、サツマイモ、ジャガイモのイモ類か、カボチャしか食べるものはなかった。
 シャビシャビの雑炊が出ればご馳走であったようにも記憶する。
 日が沈めば電気代がもったいないと早々と床についた。

 バブル崩壊して15年、やりくりというよりは問題の先送りをして今日に至った日本。
 倒産、あるいはリストラで大変な毎日の方がいる反面、勝ち組と称す人々・組織もある。が、世界的にみて過熱気味の経済は急速にインフレの方向に走っていると思う。
 次の世界秩序を考え、構築しているのは誰か?
 其の時、子らはどんな遊びをするのであろうか?
 大人の世界の正義・誠実さが感じられない生存競争(力の論理)がどんな形で子らに影響しているのだろうか?
 創造性あふれ、心豊かな遊びを見てみたいものである。
 ならば、どんな小さく、些細なことであっても行為で見せることではないかと思う日々である。
NO.22                                               平成16年6月11日

【6月7日 夕刊より
 71歳「もう一花」 「引き際肝心」苦言も
             青島幸男氏 参議院出馬】

 『テレビタレントから、参院議員、都知事へと軽やかに転身を繰り返し、政界から身をひいたかと思えば、前回参院選に出馬して落選・・・・
 前東京都知事の青島幸男氏が、今夏の参院選の挑むという。 
 齢71歳。「政治家」としての信念か、それともノスタルジーなのか。
 「政党化につながる比例区からの出馬は誤りで、無所属で参院の意義を説くことが大事」というのが、出馬の理由だ。』
 〜「ま〜よくおやりですね」というのが第一の感想。 そして「いい加減にせよ」との思いになった。
 まさか都民は選ばないとは思うが、誰でも同じと、面白がって投票する人もあるのだろうか。
 タレントとしてのおよびも少なく、退屈になり、暇だからくらいのことではないか。
 というものの、青島さんといい、横山ノックさんの時も、それもありかと思った。
 が、時代が違う。 新鮮な草の根からの候補を望む。
NO.21                                               平成16年6月11日

【6月5日 夕刊より 
 六月の川辺で 編集局デスク 小出編集局長】

 『水の流れを表す漢字は、3つある。 河と江と川だ。
  藤堂明保博士によれば、この3つは微妙に意味が異なる。
 河という字の「可」は、直角にぶつかり、曲がるものの象形である。 中国北部の大地を潤す黄河は、その字の通り東にむかいながら突如として北上、また東へ、次に南下、また東へと曲がりくねる。
 江という字の「エ」は、2つのものを真っ直ぐに結ぶ象形である。 中国の真ん中を流れる揚子江(長江)は、緩やかに曲がりながらも、ほぼ真っ直ぐに東へと向かう。
 同じチベット高原に生まれた2つの大河が、東へ向かう流れ方で「河」と「江」の使い分けをされる。 漢字文化の底力を見る思いだ。
 日本の川は「川」の字ばかりである。 流れの大小もあるのだろうが、川という字はさらさらと流れる水そのものの象形から生まれた。
 山と海とが接近している日本の川は、急流と清流であることが神髄である。 岩にぶつかり、キラキラと砕ける水晶のような水しぶきは、やはり「川」のものだろう。』
 〜さらさら、キラキラと流れている川ばかりではない。
 政界川、官僚川に加えて、財界川も連日新聞紙上を濁らせている。
 私の育った天竜川の支流「大入川」は大雨と共に、鉄砲水となり激しく流れ下った。
 時には川側の畑を飲み込んだり、猫の額ほどの砂地の位置を変えてしまうこともあったが、時間の経過と共に清流となって水遊びの川に戻った。
 汚れ濁った上記の3川は天の川の力で浄化する以外に手なないのか。まさか其の時川遊びに夢中の子等が最大の犠牲者にならなければ良いがと案じる。
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