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NO.50                                              平成16年7月30日

【7月27日付 学生之新聞 160号より
  我ら働く「りんご部隊」 信州大のサークル
     農業手伝います  
      報酬の規格外品 他大学で売ります】

 『長野県三郷村でリンゴの生産農家を手伝い、その対価として規格外のリンゴを農家から受け取って他大学祭で販売するユニークな学生サークル「りんご部隊」が信州大にある。
 今年も、京都大の大学祭に出店する予定。
 16年目を迎え、安価で美味しい信州リンゴを心待ちしている常連客も増えている。』
 『この部隊の起源は1973(昭和48)年ごろ。 同大の玉井名誉教授(79歳)が「傷や虫食いのあるリンゴは商品としては市場にでない。 しかし、リンゴの味は変わらない。 東京で売ってみないか」と学生に呼びかけたのがきっかけ。
 三郷村の農業、中村隆宣さん(45)が受け入れ先の中心となって、89年に一日一人当たりの報酬が"リンゴ1箱"という援農サークル「りんご部隊」と発展した。』

 〜最近各地で若い人に限らず一般サラリーマンも農家に入り働き、農業体験をすると同時にリフレッシュ・ホリデーを楽しむ。  一方人手不足に困っている農家は受け入れる事によって労働力が確保できるという事のほかに、消費者との直接接触により新たな発想が生まれてきているとの報道を目にすることが多くなった。 大変素晴らしいことである。
 
以前より高校生以上には各種民間企業や農・林・漁での体験を義務化する、あるいは単位化してはどうかと発言していた。
 また、今日のように社会構造が崩れ、変革して行く時必ず流れに乗れない、追いついていけない人、取り残される人が現れる。 その受け皿として、再生のチャンスとしても特に第一次産業は適切ではないかと思い、提案もしてきた。
 今回目にした信州大の長年の実績は大いに評価されるべきものであると思います。
 今回の事に限らず、この大学は各種の場面で注目される行動報告、研究発表があり気に留めている学校である。

 このような実践行動が発表されると同時に、各地・各所で様々な試行錯誤がなされて成功例が集まって、新しい時代・日本がみえてくることになると思います。
 既存の政治家や政府、役人からの発想ではもう如何ともしがたいところにきている。
 自分達の身の回りのできる事から、同じ思いをもつ人たちの輪が広がりつつある。
 暑い夏も、これからの先に対する不安も不信も心配することは無い。
NO.49                                               平成16年7月26日

【7月25日 時代を読む 
       千葉商科大学 加藤 寛
               立国は「公」に非ず 】

 『「国を立つるは私なり。 公に非ざるなり」 (福沢 諭吉)
 今回の選挙で誰が力を増したのであろうか。 公明党でない。 「公」と呼ばれる「官僚」である。
 第一の理由小泉首相は今回の参議院選挙で公明党の比例選挙の実力に依存せざるを得ないから、公明党の政策をとる。 とすれば、年金改革が中心となって、厚労省官僚の言う年金改革になると考えた。
 本来、年金改革は抜本的であるべきなのだが、官僚の発想は自分の権益を守る事を第一とするから、年金財政の赤字ばかりを訴えて、給付と負担のつじつま合わせに走る。
 やるべき改革に手をつけない。
 たとえば、積立金の浪費は知らん顔。 成長率見通しや出生率の減少を自分に有利に設定して、年金財源の崩壊のみを騒ぎ立てる。
 今回の年金改革の不信の源は厚労省官僚の操作であったとしかいえない。
 かくて、官僚は目的を達し、安堵した。
 第二は道路公団民営化・・・・
 第三には構造改革とは、金融機関を締め付けて、・・・

 と続き、竹中大臣は一兵卒となり、学者としての尊敬はない。
 その背後で官僚は、自らの勝利をほくそ笑んでいるように見える。』

 〜長々と引用した。が、本当は大幅カットして掲載した。
 正しく、深くは分からないけれども、行き詰まった日本の改革を遅らせているのは官僚ではないかと思い、感じ初めて10年以上になる。(同列に銀行・生保がいたが・・)
 長い間、政府の諮問機関に参加してこられた、加藤学長が言われるのである事からしても、感触は間違っていなかったと改めて思った。 
バブル崩壊後、民間に遅れる事5年で政治家が気づき、気づいて行動するまでにまた5年、それを遅らせてきたのは政治家を操る高級官僚。
 何とかつじつまを合わせてきた官僚もここまで来ると手の打ちようもなくなった。 が自分達の権益を守る事に対しては必死であるから、ますます手が込んできている。
 それにしても、政治が官僚を使うのだと口では言うが実態は一向に変わっていないどこらか、焼け太りの実態ではないか。 
 
また、各云う私達大衆も高級官僚にはじまり、地方の役人にたいしてもハッキリと物申す事がいたって少なく、弱いように思えてならない。
 私など思ったこと、感じたことを面と向かって話すほうであると自覚しているが、このところの官僚と言い、地方の役人といい風向きが悪くなると首をすくめて、風のゆきすぎるのを待っている。 まるで他人事の素振りと実感させられると同時に、あほらしくなり、嫌気がさしてやめてしまうのがいけないだと反省するのだが・・・・。 

それだけならよいが、このところ影で悪さをしていた・いる事がテーブルにあがりだした。
取り締まるべき警察組織の信頼が頼りないのであるから・・・ 
今報道されている事はほんの一部に過ぎないだろう。 報道される事は特殊な状況であると思いたいが、このように頻繁に出てくると特殊ではなく、やはりここでも組織そのもの、組織運営、管理に根本的なメスを入れなければ駄目なのだろうと考える。
 メスを入れると言うが、彼らはその性格から絶対に自ら進んで血を流す事などしないから、国民が厳しく監視し、意見をいい、行動を起すことである。
 おとなしい国民と言うよりは「お役人様」と手をこすって年貢米の目こぼしをしてもらうような、封建時代のDNAがどこかに残っているとしたら・・・・

 このまま行けば財政を筆頭として、年金も健康保険も崩壊は間違いなしの日本であろう。
 既に、時遅しとあきらめず、最後は自らの意思で立ち上がったという自負と気力を持ち合わせしていたかどうかが、新時代創造のひとつのエネルギーになる事は間違いと言い聞かせている。
 真夏の太陽に今日も気力を試されるようようである。
NO.48                                               平成16年7月22日

【ユーモア 世界のジョーク 
  ドイツの特派員から
     ドイツは換気扇、  扇風機の国は・・・】

 〜本日は関東の38〜9度の熱波が東海地方に移動してきた。
  こんなときは笑って元気にと世界のジョークを紹介
  下記の文字の他に、にしわきコージさんの漫画がついているのだが、残念ながら紹介できません。  文字のみでニヤットお笑いください。

 『ドイツのシュレーダー首相が天国で、キリストの弟子、聖ペテロの歓迎を受けた。
 辺りを見回すと、ものすごい数の時計がある。
 「これらの時計は何の意味があるのですか」と首相が質問。
 聖ペテロは「それはだね、世界のどの政府も時計をもっていて、誤った決定をするたびごとに、針が一つずつ進むのです」と答えた。
 首相はもう一度辺りを見回してから、質問した。
 「ところでドイツの時計はどこにあるのですか」
 聖ペテロいわく。「そのことだがね、あんまり良く回るんで、台所の換気扇として利用させてもらっているよ」』

 〜冒頭の【扇風機の国は・・・】のタイトルはこのコラムの編集者が追加したものであろう。 
 何処の国かは知らないが、各国で扇風機が回っているのでは・・・
 わが国も大型扇風機が回っているのだろうが、そんなことでは収まらない大暑(酷暑)の本日である。
 我が書斎の27年使用のクーラーは遂に完全お手上げである。
 これまた27年使用の扇風機、一部羽が壊れて悲しげな音をあげ、首を振らすとギーッゴ・グワーン・ギーンと唸ってくれる。
 それでも寝付いてしまえる体調に感謝している真夏の日々です。
NO.47                                               平成16年7月18日

【今週のことば   青山 俊薫
  座禅は(中略)全ての玩具を取り上げられた   死の前のひとときの姿であることです。
                    内山 興正 】

 『80歳を過ぎて妻に先立たれた老人がつぶやいた。 「孤独地獄に陥っています」と。
 私は声をはげまして言った。
 「人生の最後に一番厳しい修行が待っています。 内山老師は"一切玩具あそびなし"とおっしゃった。 人生うっかりすると一生玩具遊びで終わってしまう。
 ガラガラ玩具から始まり、カメラ、自動車と持ちかえ、年頃になると異性、更に研究とか金儲けや名誉や趣味など。
 しかし人生の最後には一切の玩具を取り上げられる日が必ず来る。
 何ものにもまぎれることなく、醒めて自分自身と向き合う絶好のチャンスと受け止め、ぐずらず、人生を深めてください。」と。
 一切を捨てきり、死にきったところからの人生の見通しを積極的に実践する。
 これが道元禅師の座禅であろう。』

 〜日曜日、CULTURE・文化の「人生のページ」は毎週待っているページである。
 今週はこの他に「静寂の熊野古道」 中田 重顕
  釈迦の故郷 「日本の僧侶 憧れの巡礼地」 坂詰 秀一 も興味を持って読ましていただいた。
 次ページ「彼女達のストーリー」 フラメンコ舞踊家の碇山 奈菜さん、鏡張りの前でレッスンする緊張感漂う鋭い眼差しの写真に目が一瞬釘付けられた。
 写真を撮った方もプロであろうが、撮られるほうも一流人、その瞬間が伝わってきた。
 
 一切を捨てきり、息を引き取る。 どれほどの人生の達人がなせるのであろうか。
NO.46                                               平成16年7月17日

【見て 聞いて 忘れないうちに
    民主前党首 菅 直人さん四国遍路へ】

 COLUMN 2−Nのタイトルは「読んで 眺めて 切り抜いて」ですが、本日は活字情報からではありませんので、「見て 聞いて 忘れないうちに」としました。
 これは昨日から今日の朝までにテレビで見たもの、聞いたことで、テレビのことは直ぐに忘れてしまうために、"忘れない内に"としました。

 どうして菅さんは旅に(遍路に)出る気になったのでしょうか?
 その前にどうしてこの旅(遍路)がマスコミに登場することになったのでしょうか?
 私の経験では途中で挫折しないため、口にした以上やせ我慢でもやり抜くために(後に引けないように)、自分にプレシャーをかける意味を込めて、他人様に公言したことはあったとは思いますが、これほどの立場の方が改めてご自分のホームページに公表して出掛けたと言う事はなにを計算していたのでしょうかと勘繰られても仕方ないでしょう。
 計画どおり、思いどおりにマスコミが取り上げてくれたと言う事でしょうか。
 こんな捉えかたをする私がおかしいのでしょうか。

 菅さんは10日間の予定でスタートしたとのことです。
 10日間で88箇所を廻ろうとしますと、車を使用しなければ無理です。(私も遍路2回目は車で、10日間で廻りました)
 公共交通機関を利用したとしても全行程は到底出来ません。
 全てを歩きとなりますと、一番札所「霊山寺」からスタートしたようですから、徳島県(阿波の国)『発心の道場』、の約2百30〜40Kmの23番札所「薬王寺」までということになるのではないでしょうか。
 夏草の茂ったあぜ道を歩く、丸刈りに遍路笠の姿が撮影されていましたが、3年前一人で汗を拭きながら「さてどこまで行き着けるかな」との心細かった思い出と甘酸っぱいみかんの花の香りを思い出していました。

 還暦を前に政権交代の時近づくとの思いをもって気分一新なのでしょうか。
 それとも新時代到来と共に消え行く自民党と一緒に忘れ去られてゆく流れを引きとめようとしての行動なのでしょうか。
 バブル崩壊後に一時代を築いた北海道の鈴木 宗男さん、威勢の良かった大阪の辻元 清美さんもあえなく落選しています。
 何か期するところあって遍路に出掛けた事でしょう。 一皮もふた皮も脱皮したリーダーに成られますように・・・・
 今夏、早目の猛暑は何かの到来の予兆を感じさせてなりません。
 暑さボケ(いや本ボケ)で、何もかも忘れて、何所かに飛んでゆきそうです。
 「見て 聞いて 忘れないために」に記録しておきました。
NO.45                                               平成16年7月16日

【7月15日 夕刊より
  日歯連が裏献金  領収書なし
             橋本派に小切手1億円】
 【丸抱え日歯の「しもべ」 逮捕の吉田前議員
     多額献金受け利益代弁  
          比例名簿 異例の高順位】

 〜参議院選挙の終了を待っていたかのように検察が動き出した。
 「いい加減にせよと言う思いよりは<またか>という感じである。 こんな受け止め方をしている我々も悪いのであるが、大方の国民は同じような気持ちではないだろうか。
 特別だって言う事はないのであるが、今日は1ヶ月に一度の歯の定期検査日であったので取り上げた。
 歯の治療そのものは半年前以上に終わっており、一月に一回の検査である。
 行く必要も無いのではと思いつつも、小学校の生徒よろしく「綺麗に磨かれていますよ。 
前回よりは良くなっています。 ここだけ注意してください」と毎回通知表ならず、診断結果をもらって、その都度安堵している。
 
 今日、アシスタントの歯科医師の若い先生に「日歯連は豊かな資金があるのですね。」と話を向けてみたら、「はぁ〜〜」と返事にならない答えのみであった。
 追っかけて何か聞いてみようかと思ったが、痛い事をされてか叶わぬと口をつぐんだ。
 毎度、几帳面な診断と治療をしてくださる方であるが、今日は更にいっそう親切で、柔らかいタッチの対応であったような気がした。

 全国に歯科医は6万数千人、一人当たり年間3万円の会費を納めるという、年間で18億以上の資金源である。 そのうちどれほどが政治献金に回っているか知らないが、1億円に対して領収書もないと言うのであるから、彼らにとってはたいした金額ではないのであろうか。
 女房がどれくらいの感覚の金額かと訊ねるので、「彼らにとっては私達の10万円位かな、」と応えてはみたものの、サッパリわからない。
 年金だ、保険料だ、介護だと問題提起はされているが、一番肝心なところには本気で踏み込んでいない。 
 どうしようもない虫歯の痛さを感じなければ、いや痛ければなおの事医者に行きたがらない子供のようにダダをこねるなら可愛げもあるが、更に自分勝手で、献金をくれる団体の代弁者になっている政治家とそれを利用する利権団体。

 歯科医の先生が悪い訳ではないが、"「はあ〜」では済みませんぞ"の思いを持って歯医者通いをしたいと思っております。
NO.44                                               平成16年7月14日

【藤原 直哉 のワールドレポート より】

藤原さんの事務所は東京・渋谷にある。
『選挙の翌日、渋谷の駅前でのぼりを立てて演説している人がいました。
 フリーターの人達、立ち上がりましょうと訴えている若者でした。
 今やフリーターの人口は500万人ともいわれています、訴えによれば平均年収100万円そこそこで日本社会はこき使っている。
 フリーターや若者は数百円のコンビニ弁当を炎天下の道路に座って食べ、一方年金生活の中高年のおば様方は2〜3000円のランチを冷房の効いたゆったりしたレストランで2時過ぎまでかけてご賞味。
 誰が一番大変な目にあっているのか、この若者の訴えは大変な説得力がありました。』

 〜名古屋の街に出掛ければこんな状況を見かける事ができるのでしょうか?
 栄、名古屋駅前の状況はどうなのでしょうか?
  私の出会う範囲の若者との接触ではなぜか勉強不足、活力不足、自分勝手と映っていましたが、私の認識不足、勉強不足だったのではないかと立ち止まりました。
 それにしても、藤原さんの記述の中で、「年金生活の中高年のおば様」とあるのには苦笑しました。 これは実感と言うか、そのような光景をたくさん見る事ができていたからです。 中央線の電車の乗降客を見ていても、その装いの姿を見ても感じていたことでありますから・・・
 おじサン達の元気さと言えば、どうも一昔前の時代錯誤な感覚でものを言っている方ばかりが目に付きます。
 その事についても、レポートではこんな事を紹介しています。

 『読売巨人の渡辺オーナーに古田選手会長が直接会いたいと言ったら「無礼な事を言うな、分をわきまえないといかん、たかが選手が」と言ったそうです。
 (この件を聞いて労働組合の連合が選手会を前面支援することになった)

 〜私もコラム2−N NO41で書きましたが、今の古く・利権に固守する野球界のオーナー会議・リーダーは時代遅れもはなはだしいと、一野球ファンとしての怒りを表現しました。
 怒りと言うよりはこれも日本の組織構造が本当にどうにもならないところにきているのだなとの思いを持たざるをえませんでした。
 傲慢すぎます。 プロ野球がどうの、選手がどうのと言う前に変革期にある日本、
子供に、若者に夢を売る使命・役割の崩壊です。
 勝ち組、負け組などと表現されていますが、また景気回復などといえわれながら、金利の上昇と共に最後の選別の時代に突入してきたと強く感じます。
 小泉さんも一度負けると、"石もち追われて"、ボロボロになるのでは・・・

おば様方のレストラン、それも変わり行く時代の1ページと受け止め、眺め、各自の思いで、それぞれの試行錯誤をして行きたいものです。
昨日早々と梅雨明け宣言がありました。 本日名古屋地方は36度の真夏日になるとの予報です。 
 今夏は厳しい日照りになるのではないでしょうか。
 腐ったもの、腐りつつあるものを一気に焼き尽くすのでしょうか?
NO.43                                               平成16年7月13日

【参議院選挙結果をみて (上) 
          北海道大学教授 山口 二郎
  小泉政治の限界を示す 
           民主は簡潔な政権構想を】

 『今までに無かったいくつもの不思議
@  2ヶ月前まで高い支持率を得ていた小泉政権、自民党にとって負けるはずが無かった状況であった。 それが投票1ヶ月前あたりから支持率が急速に低下した。
「人生色々」と応えた事が逆風のきかけになった。 小泉流のパフォーマンスのいい加減さが露呈し、鼻についた。
A 世論調査の結果ある程度の敗北は織り込み済みの自民党に敗北感が乏しいこと。
今の自民党に議席減を敗北と受け止めようとする政治家がいない。
この敗北感の欠如が自民党という政党の退廃の現れである。
B 自民党の政治の転換を待ち望んでいた国民に、3年前に「自民党をぶっ潰す」という威勢のよい啖呵に国民が期待したが、叫んだほどに自民党の本質は変わらなかった。
   結局小泉首相も、自民党という権力維持本能だけを持った怪物に利用されただけである。
  小泉と言う最終兵器の神通力が衰えると、自民党は瀬戸際に立たされる事になる。
  敗北を認識し、ポスト小泉を担う気概と見識を持った政治家がいない事を示す。

・政権交代に向けた野党の出番が近づいたといえる。
民主党の課題も多い。 雑居性という点では自民党と同類である。
つぎの総選挙で政権交代を起すための政策を準備しなければならない。
国のかたち、などと大言壮語はやめて、国民が切実に関心をもっている課題、
 社会保障と雇用を中心に、簡素な政権構想を作る事である。』

 〜長々と引用した。 山口教授は6〜7年前より注目していた。 その分析が簡単明快で理解されやすい事と新たな政治体制への変革の必要性を語っていた事による。
 当時はテレビにも良く登場していたが、近頃はあまりお目にかかることが無かった。
 小泉人気でどちらかと言うと、民主党系の応援学者であったように思えたから控えていたのであろうか?
 今回の分析の中NOBなどは私も小泉政権発足後、3ヶ月は期待し騙されていたが、この人本物でないと感じたときからの私のひとつの持論でもあり、改めて共感するところである。

 政権交代に至るため、今後の民主党への提言については今のところ私にはこれと言った意見も提言も無い。
 昨日の「コラム2−N NO42」で書いたように、民主党への政権交代も結局は時代変革の繋ぎでしかないと思うからです。 
 転換は時に一気にやってくる事もあるのでしょうが、日本・日本人の過去の変革の姿を見ていると、強力な外圧でもない起こらない限りまず有り得ないでしょう。
 すると、手順を踏んでと言うか、少々時間を掛けて進んでゆく事になるとおもいます。
 民主党(野党の力)と言うよりは旧権力・保守・自民の退廃によって事が進んでゆくと言ったほうが適切かもしれません。

 どちらにしても他人事ではありません。 
 毎度言っている事ですが、今日、このような社会にした責任の一端を負っているのですから・・・
NO.42                                               平成16年7月12日

【民主躍進 自民越す勢い 
              50台二大政党化鮮明
不信と不満 民主に風  独走小泉流 待った】

 『第20回参院選は11日、投票がおこなわれ、全国一斉に開票された。
 自民は目標としていた51議席を割り、小泉純一郎首相は有権者の信任を得られなかった。 首相は続投を表明したが、政権基盤の弱体化は必至だ。
 民主党は昨秋の衆議院に続き、自民党を抜いて比例代表で第一党になり、当選数でも自民党を脅かす存在に躍り出た。 自民、民主両党による2大政党化が定着した。』

 〜私の期待としては物足りないものであったが、結果としては前進と思う。
 もっと、劇的な予測をしないわけでもなかったが、「したたかさとバランス感覚」の国民の判断としては予想範囲であった。
 多分、ではどんな期待をしていたのかとの問いがくる事でしょうから、先に言ってしまいましょう。 民主×自民 55〜60×45〜40でありました。
 そんな私の期待予測からすると、まだまだ民主への期待、信頼はいまひとつであり、離合集散の右から左の集まりの集団が、今後どのような意見集約を経て党運営がなされるのか、また政権獲得への道筋をつけられるのかを拝見しましょうと言う、"期待しても良いかどうかの様子見"の国民の審判であったと考えます。

 また、何度も書いていますが、次の衆議院選挙で民主党が更に議席をのばし政権を獲得し得るところまで行ったとしても、政治が・日本が劇的な変化をするとは考えていません。                 今までの(55年体制)の完全崩壊であり、政官業の癒着した旧利権政治の終焉というだけです。
 今までの政党・政治家はガラガラポンと再編成されることでしょう。
 と言って新たな集団(政党)もその時点では21世紀、新時代の方向性を示し、多くの国民に支持されうる政党とは成りえないではないかと考えます。 なぜならば、今までの歪さの修正にすぎないからです。
 同時に、国家財政の完全行き詰まりはどうしようもないところにあり、その解決策としてのハイパーインフレの発生を持って債権債務を一度チャラにするということになるのではないでしょうか。
 
そこからが始まりです。 多分、国民の多種多様な各層の中から、様々な価値観、生き方の取り組みがなされ、試行錯誤の末に小さな成功例が出てくる事でしょう。(既にそれを予測して、いや予測しないまでも旧来のやり方の行き詰まりや価値観に疑問を持って、新たな取り組みが始まっています。 その一端は目に見える形になってきているものがあります)
 それがヨコに連携し、更に輪が広がってネットワークが出来てゆくのではないでしょうか。 その輪・ネットワークがひとつの緩やかな連携を持った集団を形成してゆく事になるのではないではないかと予測・予感しています。

 バブル崩壊を世界で一番初めに体験し、21世紀以降の新たな国家目標や価値観を模索している日本、集団、個人が、日本の歴史・伝統・文化・宗教に目覚め、ひとつのモデルを世界に提示する役割を果たす事になるのではないでしょうか。
 目先の不満や不信など取るに足らぬものであったと気づき、新たな理念・価値観のもと、目的、目標に向かって活力ある行動を始める前夜の一時としての、今回の参議院選挙であったのではないか。
 それに気づいていた(始めた)からこその行動が今回の選挙結果であったと思うのですが・・・
NO.41                                               平成16年7月 9日

【7月8日 朝刊より
 2組目・・・球界急転  新たな合併
   衝撃の発言  1リーグへ踏み込む 
              プロ野球オーナー会議

  『あまりに拙速な流れだ。前もってシナリオがあり、そのレールに乗って話が進められているように思えてならない。 ファンは不在。 選手もまた蚊帳の外。
 プロの野球が瀬戸際まで追い込まれている事は容易に想像がつく。 企業合併、企業吸収など、縮小に向かう世の中と無縁でいられなくなったのだろう。
 球団経営者たちが重い腰を上げざるをえない状況に追い込まれていたのだ。』

 〜「夢を売る世界」も、ゆきづまりの時がきた。
 いや、分かっていたことなのであるが、面子でここまで来たが、旧体制・旧組織運営ではどうしようも無いところまできてしまった。
 新聞報道などから判断して、登場してくるオーナーとか、実力者の発言から判断して、まだまだ混迷の度(低落度)は深まるのであろう。
 いくら勝負の世界とはいえ、観客が一番で、2番は現場の選手、と言う順番であろうに、企業(会社)が一番にきている。
一昔前に役割が終わったような小父さん達があたかも自分の持ち物のような顔をして、威張り腐った言い方でものを言っている。
「強いものが強い」、「勝ったものが全て」、俺があるからお前達も恩恵をこうむっているとでも言いたげな発言である。 
 そんな奴のチームを負かす事は実に気分のよい事であるが、それには一定の力・技が必要であり。 そのための仕組み、ルールが必要である。
 今のままの制度、仕組み(ドラフト、F・A制等)では足きりと同じである。
 弱い者から順番に消えて行き、「最後はだれもいなかった」ということになるのだということが分かっていない。
 
 今までの利権に固守し、新規参入に対して閉鎖的なこのプロ野球組織はファンから見放され、落ちぶれるまで根本的な手は打たないだろう。
 私のようなオールド・ファンは冷えたビールに枝豆・冷奴で気炎を上げ続けるのであろうが、新しい少年ファンがどこかに行ってしまう。

 夏の甲子園に向けて、地方選が始まる。 
麦わら帽子に、団扇、水筒を持って出掛ける事にしよう。
 トンネルエラーに、暴投、振り逃げ三振で2塁まで、ボテボテゴロが弾かれて、本塁突入幕切れも、プロの世界など関係なし、汗と泥に包まれた涙なしの彼らに拍手を送りたい。
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